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「コラボレーションしよう 1+1=1」






今週の月曜日、北海道の上士幌町立上士幌小学校で授業を開催してまいりました!
1泊2日のタイトなスケジュールの中、たくさんの方々と出会いました。
上士幌町の糠平湖にあるコンクリート製アーチ橋、タウシュベツ橋梁も訪れ、
その美しい風景も堪能しました。

さて、今回向かったメンバーは10名。
講師の仲田先生、学生アシスタントスタッフの森さんと須田さん、
写真撮影の津田さん、ビデオ撮影の向田さん、和田理事、塩川理事、
事務局の田中、栗原、中井です。

とかち帯広空港では、現地在住の現代美術家、半谷 学さん(授業No.006「アートの森」の講師)が
出迎えてくださり、滞在中はいろいろとお世話になりました。
(今回北海道での授業のきっかけとなったのは、半谷さんの高校の同級生、高瀬悟史さんが上士幌小学校で教諭をされていて、
そのご紹介があったのです。)

9月3日月曜日、図工室にて8時40分から授業が始まりました。(授業のはじめ、スタッフが円陣を組んで気合いを入れました!)
4年1組の児童25名(2名が欠席でした、残念)が集まり、まずは出前アート大学からのごあいさつ。
スタッフの紹介をして、仲田先生にバトンタッチ。ここから「コラボレーションしよう 1+1=1」の授業が
展開されます。

タイトルの1+1=1ってどうして答えは1になるんだろう?
2人1組で1枚の作品を一緒につくること、コラボレーション(共同制作)をするんだよ、と説明がありました。
そしてコラージュの上にドローイングをするという、仲田先生の作品制作のスタイルを真似して制作します。
白い紙に絵を描くことは、けっこう勇気がいったりするので、先生はコラージュした紙をキャンバスにして
絵を描くそうなのです。

いつも先生が使っているコラージュ用の紙を、たくさんカラーコピーをしてきました。
児童は好きな図柄を選んで、4ツ切(380mm×540mm)のボール紙の上に紙を貼っていきます。
紙を手でちぎったり、色を選んだり…どんな風にコラージュしようか、みんなとっても真剣なまなざし。
予想よりも、凝った貼り方をする児童が多く、見ているスタッフにも楽しさが伝わってきました。

コラージュが終わったら、下地剤を塗って乾燥させます。

乾燥させている間、仲田先生の活動紹介としてスライドの上映をしました。
仲田先生が用意してくれたのは、作品の写真、そして自分のアトリエです。
どんな場所で、どんな風に生活をして、どんな風に作品を制作しているのか、
先生が撮影をした、気持ちの良さそうなアトリエの写真が紹介されます。

普段の授業で、こんなにご自身の生活まで紹介してくれる先生は珍しく、でも
今回はここがポイントであったと思います。
仲田先生の世界を体験して、感じるために必要な紹介でした。

上映の後は、いよいよ制作です。
モチーフに描くのは、ペアになった相手の顔です。
クレヨン、クレパス、絵の具などいろんな画材を使いながら描きます。

描き始めたら、きりの良いところで止めて、相手の絵と交換をします。
今度は相手が描いた自分の顔の上から、再び相手の顔を描きます。
(自分と相手の顔をまぜるのですね)
線を繋げてもいいし、上から重ねて描いてもいいし、どんな風に表現するかは自由。
相手の顔を真剣に見つめながら、思い思いに描いてみます。

ペア決めは、先生がつくったクジを引いて決めました。
“6番はだれ〜?”なんてペアを探しあったりする様子が楽しそうでした。

お昼をはさんで、午後は鑑賞会です。
壁一面に作品を貼りました。
コラージュをした画面の色やかたちのリズム感と、みんなの描いた顔たちが楽しげに並びます。
ひとりひとり、自分の作品についてひと言ずつ感想を言いました。
大人たちや取材のカメラに囲まれて、緊張してしまった児童も多かったかもしれませんね。

授業が終了したあと、児童が仲田先生のもとへ駆け寄って、握手をしたり、サインをねだっていました。
鑑賞会の時は緊張してあまり話せなかったけれど、この時ばかりはたくさん先生と話したようでした。
そんな姿が微笑ましく、今回授業をやって良かったなと、心から思えた瞬間でした。
仲田先生も、最後に児童に囲まれていろいろと話せたことが嬉しかったと言っていましたよ。

みんなの作品を1枚1枚撮影をしました。これから、その画像を仲田先生が編集して小さな作品集を作ります。
完成後、児童にプレゼントされます。
授業では、児童同士のコラボレーション。作品集は、児童と先生のコラボレーションをすることになります。
おそらくひと月後に完成する予定ですので、その時にまたご報告いたします。

今回の授業のために駆けつけて、お手伝いしてくださった方々をご紹介します。
先にもお伝えしましたが、現代美術家の半谷 学さん、帯広美術館から山川千里さん、ナカムラケイコさん、
デメーテル学校からタケダケイコさん、本学卒業生で札幌近郊在住の松尾恭介さんです。
取材も上士幌の地元広報紙、十勝毎日新聞社、北海道新聞社、NHK帯広放送局の方々がいらして下さいました。

また上士幌小学校の千葉校長先生、小澤教頭先生、高瀬先生、担任の阿倍先生、関係者の方々…
多くの方々の支えがあって、授業が実現できました。

4年1組の児童のこころにも、この日の授業がいつまでも残っていると良いな〜と願いつつ、
みなさま、本当にお世話になりました。

ありがとうごさいました!

この様子は、後日リポートとしてHPにアップいたしますのでご覧ください。
(長くご報告したので、リポートとこの内容がほぼ一緒になると思いますが…)

(中井)

Posted by 出前アート大学 16:02  

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