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「出てこい!自分」開催!

先週16日(金)、世田谷区立船橋小学校の6年生(66名)を対象に「出てこい!自分」を開催いたしました。

講師は藪内 博先生('84油画卒)。参加したのはアシスタントスタッフの三柴幸枝さん(彫刻4年)、久保田由希さん(日画2年)、齋藤のはらさん(日画2年)、高野由美さん(日画2年)、永岡郁美さん(日画2年)、田部井美帆さん(彫刻1年)、ビデオ撮影の向田吉彦さん、写真撮影の津田祥夫さん、安藤 亨理事、清水満久理事、今回の授業担当上村二基理事、事務局栗原、中井、泉谷の15名。

今回の内容は「墨で等身大の自画像を描く」というもので、鏡を見ながら立って全身を描きます。墨絵特有の線やにじみとの出会いを、ダイナミックに楽しみながら体験してもらいます。

さあ、授業のはじまりです。
1時間目は薮内先生の作品と、古今東西の墨で描かれた作品がスライドで紹介されました。線幅や濃淡の違いによって、絵の印象ががらりと異なります。それぞれの制作にどう活かされるでしょうか?

2時間目、まず手順の説明を受けます。メジャーで身長や手足の長さを測り、鉛筆で印をつけておきます。墨は水で薄めて好きな濃度を用意。準備ができたら鏡を覗いて、いよいよ筆入れです。



自画像を描く班・落款をつくる班・紙の縁に模様を描く班の3つに分かれ、交代で作業をしました。というのは、鏡の台数が限られていたこともあるのですが、ある程度の時間で作業を区切って集中してもらおうという思いがあったからです。

落款づくりです。自分の名前やマークを断熱材に下書きし、線香を近づけて溶かし印をつくります。



作品は床に並べて乾かします。

縁に模様を描きこんでいるところです。自画像より墨の濃度を薄くして描くと作品に奥行きがでたり、逆に濃くすると作品が引きしまったり。おもしろい効果が表れました。

みんなそれぞれのタッチやにじみや色を見つけながら、筆を重ねていきます。

最後に落款を押して完成です。

お昼からは講評会です。みんなの作品を壁に並べ、薮内先生からひとりひとりの作品についてコメントをいただきました。色の濃淡の幅がとても広いこと・線の太さを使い分けていること・思いもよらぬダイナミックな方法で自分を描いたこと・仕事がていねいであることなど66通りの自画像についてお話くださいました。みんなの等身大の自画像が並べられた会場の様子は、見事でした。


全員で記念撮影をして授業は終了です。みなさま、ありがとうございました!

世田谷区立船橋小学校のみなさま、お世話になりました。
また、この授業の記事が1月30日(金)の毎日新聞都内版に掲載される予定です。ぜひご覧になってくださいね。
(泉谷)

Posted by 出前アート大学 10:22  



西条市こどもの国の経過報告

久しぶりの更新となってしまいました!

経過報告は順を追ってご説明いたします。
まず、9月に担当理事・事務局で下見に行ったあと、絵画制作の授業のリクエストを受け、講師は、日本画家の北村さゆりさん('86日本画卒業・'88大学院美術研究科修了)に決定いたしました。

北村先生から子ども達へ伝えたい言葉をいただきました。





大切なことってなんだろう? 「飢えている人に“お結び”と“ピカソ”を見せたら、“お結び”を選ぶに決まってる」これは映画のセリフです。そりゃー、生きるためにはまず食欲でしょう。


食欲は生きるためには必要です。そして、生きているから、私達は何かを創り(作り&造り)出すのです。 今、友達と遊んでいて楽しかったり、相手を傷つけて後悔したり、朝顔の種が発芽しただけで、いつもと違った笑顔になったり、ほんの少し勇希を出してやったことに「ありがとう」って言われた事が宝物になったり、でっかい物に出会ってビックリしたり、可愛い動物に逢っただけで嬉しかったり、大切なモノをなくして悲しかったり・・・このように心が動く気持は、大人になっても同じです。この“当たり前の感性”が大切だと、私は思います。 


喜怒哀楽のある生活をし、自分の気持ちに正直であり、誠実に自分らしく社会と関わっていく。前を向いて自分自身で歩み続けると、いろんな価値観に出会います。目の前にある現実を楽しめる人生は、理想です。しかし、自分の気持ちに正直である事が、難しい場面があるかもしれません。でも、大切な事だけは見失わないでほしいと思います。 


モノ創りを通して、ひょっとしたら、一歩踏み込んで子供達の記憶に残り、心に響く体験になっていただければ、願ってもない幸いだと思っています。


とは言え、それが楽しい体験であれば・・・ですけどね。




現在、西条市こどもの国では、北村先生と一緒に制作をする西条市の小学生を、1月31日(土)まで募集中です。

興味を持った「桃色の申込みカード」を手にとっている小学生は、西条市こどもの国へお問い合わせくださいね。

授業内容について、講師と出前アート大学実行委員会ならびに愛媛県在住の卒業生にご協力いただきながら、現在、準備中です。 経過をご報告いたしますので、楽しみにしていて下さい。


<展覧会情報>




さて、ご案内が遅れましたが、北村さゆりさんの新聞小説の挿絵を展示した個展が現在、東京都杉並区の香染美術ギャラリーで開催中です。

担当理事と皆さんで会場に押しかけて、北村さんから説明を受けながら拝見させていただきました。
筆で描かれた優しい線の中に、ピリッと、ユーモアがある挿絵でした!



「北村さゆり展」-挿絵巻(SASHIE KAN)―阿佐ヶ谷-
http://www.kouzome.com/exh-26.html
会期:2009.1/9(金)―2/3(火) 11:00am―19:00pm 日曜休廊
会場:香染美術ギャラリー
〒166-0004東京都杉並区阿佐谷南1-10-1 1
tel.03.3314.9106 fax.03.3314.1661






最後の一枚は、多摩美卒業生の集合写真です!

(栗原)

Posted by 出前アート大学 13:46